2018年7月3日火曜日

3934 ベネフィットジャパン - '18/05の「担当ファンドマネージャーの見方」

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3934 ベネフィットジャパン


ベネフィットジャパンは、携帯電話(MVNO、オンリーモバイル)の販売を行う企業です。'16/03上場。四季報の同業他社に日本通信[9424]USEN-NEXT HD[9418]ワイヤレスゲート[9419]


<愛玩用ロボットを売れる会社>

情報通信関連の業界には、説明の必要な商品・サービスを、なかば強引な手法で売ってしまう会社が存在します。これらの企業はトラブルを起こしがちな反面、低知識層の潜在的な消費意欲を顕在化させるという側面も持っています。そういった面で注目すべき動きをしている企業がベネフィットジャパン(3934)です。

同社はイベント業出身で、1990年代末に携帯電話・衛星放送などの加入契約を街頭で獲得するというビジネスモデルに参入しました。当時はこれらの商材がまだ普及期にあり、こういった手法が有効だったのです。その後は商材を有線放送や水宅配に拡げ、ショッピングセンターの中心通路などを拠点として営業網を維持してきました。

大きな転機となったのは、2013年の自社ブランドによるネット接続サービス「オンリーモバイル」の開始です。一般に、独立系業者のネット接続サービスはなかなか差別化が困難で価格競争に陥りがちな事業ですが、同社はタブレットとセットにし、40代女性を中心とするIT(情報技術)知識の乏しい層に対して、総額月6,000円前後という、決して格安とは言い難い価格で販売する手法を確立しました。これまで同社の収益はほとんど契約時の一時収入だけでしたが、接続サービスは継続的な料金収入も見込めるため、収益体質が安定化しました。

さらに、2017年には、シャープ(6753)のロボット型携帯電話「ロボホン」の取り扱いを開始しました。ロボホンは簡単なコミュニケーションや動作が可能な愛玩用製品で、男の子をイメージして作られています。同社はこの製品を、得意のデモンストレーション販売により、50代女性を中心とする層へ訴求することに成功しました。3年割賦で月額5,700円という高額商品ですが、オンリーモバイルと異なりクーリングオフもほとんどない模様です。最近は富裕層が多く来店する百貨店の催事会場にも進出し、一層の飛躍が期待できます。

ピーシーデポコーポレーション[7618]と同じカヲリがします。


オンリーモバイル」で検索すると、アフィリエイト目的のサイトを除くとどうも評判がよろしくないページをちょいちょい見かけます。営業中心の企業のようですので仕方のない側面はあろうかとは思うのですが、長期的に見てこの商売は継続できるのか疑問があります。

PER面や利益率の高さで惹かれる点もあるのですが、事業の持続性はかなりしんどいイメージがあります。

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