2015年2月11日水曜日

6929 日本セラミック、2193 クックパッド - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

6929 日本セラミック


日本セラミックは、電子部品を製造している企業です。赤外線センサーのシェアは国内9割、海外6割と圧倒的。四季報の同業他社に6652 IDEC6856 堀場製作所7701 島津製作所

IDECは商社の機能を持っていたと思うので利益率でやや低めで、堀場や島津は単価が半端無く高いので電子部品メーカーとして同業他社比較には適していない気がします。センサー繋がりで6957 芝浦電子6914 オプテックスの方が近いでしょう。





電子部品の中でもセンサーはかなり高価な部品です。ノウハウや特許の塊ですので比較的参入障壁の高い部品でして、同業他社と比べて財務が良好であったりします。一つあたりの単価は安いので生産調整しやすいってのも影響しているでしょうね。

比較的早めに中国に進出していたのですが以前、労働問題で揉めてた記憶があって投資を延期した記憶があったのですが記事が見当たりません。気のせいだったかな。

センサーには様々あります。温度を計る温度センサー(芝浦電子)、方角を検知する磁気センサー(愛知製鋼)、傾きを検知する位置センサー、湿度・気圧等、スマホに山盛りで搭載されています。今後、自動車の電子化が進めばこれらのセンサーは更に重要度が増してきます。しかも安全には特に注意しなければならない部品になるので参入障壁は更に高くなります。業種としては有望でしょう =)。自動車の電子化と言うテーマで昔、6908 イリソ電子工業7279 ハイレックスコーポを結構持っていたんですが、いやあ惜しい事をしました。今でも反省しきりです。

で、日本セラミック。タイヨウ・ファンドのお眼鏡に適っています。

我々はセキュリティー(防犯)、自動車セーフティー関連、省エネ空調ユニット並びにハイブリッド・電気自動車など、センサーの新応用技術開発に対する経営陣のコミットメントに強い感銘を受けている。
--- 米タイヨウ・パール・ファンド、日本セラミック株式会社(6929)株式を5%超取得 | Business Wire

タイヨウ・ファンドは長期投資型のファンドですので現在も保有しています。GPIFの運用の一部も任されているアクティビストなので彼らの投資スタイルは要注目でしょう。

利益率は高く、製造業にしては珍しく配当性向が5割近いのですが、何故かROEが大体2~3%程度と低い。となるとB/Sの確認は必要でしょう。

いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


現金多過ぎぃぃぃ。

2012年に社債を発行して株価を下げた記憶があるのですが、こうしてみるとROEを上げるために社債を発行したとしか思えませんな。残念ながら株主資本が更に上回ってしまってますが =)。こうなると配当より自社株買いの方が効率的だと思うんだけど、どうなんだろうね。

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纏めると、目立たない優良企業なのですがそれなりの株価がついてしまい配当以外、あまり期待できそうもない、という贅沢な銘柄でしょうか。何か問題があっても全然株価が下がらないんですよ。今回の決算発表での業績予想だって大して強くないにもかかわらずあの程度の株価で落ち着いているんだから立派なものです =)。

悪くないですけど、面白味も少ないという銘柄ですかね。


2193 クックパッド


クックパッドは、ネットで料理のレシピを専門に扱う企業です。同業他社に2121 ミクシィ3660 アイスタイル3182 オイシックス

SNS関連でミクシィを推してきてるんだろうけど利益の大半がソシャゲになっているので比較対象としては難しいかな。アイスタイルやオイシックスは物販が含まれるのでこれもどうだろうか。どちらかと言うと2371 カカクコム2413 エムスリーに近い気がします。





国際会計基準(IFRS)は、会計や財務諸表の取り決め(会計基準)の一つです。企業のグローバル化に伴い、会計を国際的に統一しようという流れで開発されました。数年前から日本企業でも採用する企業が出てきているのですが、依然として日本独自の会計基準を続ける企業が多いようです。

会計の基準が変わってしまうので前年との比較がしにくくなる欠点もあるので、どいう形がイイのかはビミョーですかね。

で、クックパッドのIFRS対応。実は見栄えが良くなります =)。

クックパッドは、海外でも同様のサービスを行っているEC企業を積極的に買収していく事を経営目標としています。買収をするのですから余程お安く買収しない限り、B/Sにはのれん代が発生する事になります。こののれん代が利益を圧迫します。

IFRSの場合、のれん代はB/Sに含まない事になっていまして、のれん代による利益圧迫が一切含まれません。なのでとてもいいP/Lに生まれ変わるのです。企業の内情は全く変わらないのですが =)。

ただし、これはB/Sから見えなくなるだけでして、買収した企業の権利に何らかの損害が生じた場合、速やかに特損を出す必要が出てきます。IFRSでは、買収した権利に問題が無いか確認せよ、としています。

日本方式では機械的にのれん代をB/Sに載せてさえいれば、経営責任は軽減されることになる事が多かったのですが、IFRSでは経営者や監査法人の責任がずっと重くなる事を意味します。どっちがいいのかは経営方針に依るのでしょうね。

買収大好き4755 楽天もIFRSの恩恵(?)を受けている企業でして、どちらかと言うと会計的な理由で利益を伸ばしたように見えるのですが、3Q決算発表後、するする株価が上がってたりしてお前らどうかしてるぜ、、、的な思いで株価推移を見てました。見ていただけですがorz


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纏めると、IFRS特需な株価は考えられるでしょう。1Q決算前に仕掛けても面白いかもしれません。

企業としても十分面白い銘柄ですよ。株主総会も実に興味深かったです。参加してよかった株主総会の一つです。

その模様をブログに載せてなかったね、勿体ない事をしましたorz。

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