2015年2月1日日曜日

今日の雑談 (2/1)

陸運業の生産性と賃金


モノが運べない!?“物流危機” - NHK クローズアップ現代

ピーク時の18~21時の配送は割増賃金にすることを業界全体が決めたら、、、談合ですね =)。長距離配送はセリ方式にしたらどうだろう。価格の高い荷主だけが救われる事になる =)。タクシーと同じく難しい問題だわな。
2015/02/01 15:04


ネット通販が盛んになれば、流通業も仕事が増えるってあたりは悪くない話だろう。仕事が無いというのはどう対処しようもないしね。

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生産性の低さ

介護と同じく長時間、低賃金なのは、生産性が低い構造にあるのが理由でしょう。一人当たりの売上と利益をみればまあ大体低いですよ。この手の業種は、人足に応じて売上が決まるので生産性を上げにくいのよ。介護だって運転手だって巡回できる限界がある訳で、工夫の余地が少ないんです。製造業や建設業のように設備投資で生産性が上がる、という効果も少ないですし。

3PLは、輸送の生産性を上げるビジネスモデルでして、この手の工夫が出来る事業と言うのは成長の余地があるはずです。3PLだと9086 日立物流が筆頭でしょうけど、それ以外にも例えば9058 トランコム求貨求車ビジネスとか探せば色々出てきます。狙い目は結構ありますって =)。

交渉力の弱さ

価格転嫁がしにくいのは交渉力の問題でしょう。輸送と言ってもトラック一台で働く事業主が多い訳です。そうなると、上流から仕事を貰えるかどうかで決定権が上流にあると、まあ値切られますわな。中小企業が多い産業は常に過当競争を強いられている訳でして、交渉力も弱いって事になる訳です。

特に需要の波が激しい産業ですとどうしても上流側有利になる傾向があります。設備業でもあるので厳しい時にキャッシュが回らないとポックリ逝ってしまいます。団体交渉のような結びつきがないと厳しいかもしれませんね。

価格転嫁がしにくい環境

顧客が提供するサービスにどの程度、おカネを支払うかという点もあるでしょう。介護もそうなんですが、必要とされている割に、サービスに対して支払える金額が決まっているので、容易に値上げができません。そうなると売上に対して生産性を上げなければ利益が出ない訳です。で、生産性が上がらなければ、やっぱり賃金は低いまま。

労働分配率を上げれば賃金は増えるかも知れませんが、キャッシュが回らなくなった時点で気軽に倒産してしまう傾向が強いビジネスでもあるんですよ。輸送だと原油高の時期にポックリ逝ってしまった所が多いんじゃないでしょうかね。

コモディティの付加価値

運輸は付加価値が付けにくい構造があります。ブランドイメージでどれだけ価格に上乗せできるかって言うと、大して付加価値は加わえられません。国内輸送が安全に行えるインフラが整っているという点もあるでしょう。社会の流通コストが減った分、付加価値もつかないのです。

過当競争を煽る環境

介護の場合、行政の影響力が強いですね。介護に対する補助金を広く薄く業者に配るものだから過当競争になりやすいんですな。そうなるとやっぱり価格転嫁が出来なくなる訳です。輸送の場合、特需に近い荷物量よりも安定した荷物量が欲しい訳でして、そうなると需要が多い荷主有利の展開になりやすくなります。

売り手が多ければ買い手が有利になるのは当然、と言う事です。

資本を集中して、上手に設備投資を行える経営者に集中して補助金を出せば、かなりの確率で過当競争がら抜け出せ、良質のサービスを受けられるとは思うのですが、それを行政に求めるのは荷が重すぎるでしょう。彼らは国民の幸せのために効率性度外視でおカネをばらまくのが仕事ですからね =)。

結果、糞みたいな分散投資になる訳です。

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と言う事で過当競争を抜け出さないと、このまま厳しい状況が続くんだと思います。輸送だと送り主、介護だと行政が過当競争を煽っている状況でして、改善はしないでしょう。

会社が多過ぎるんですよ。

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