2015年9月3日木曜日

日経IRフェア 2015に参加しました

IRフェアまとめページ

行ってまいりましたよええ。場所は東京ビッグサイト。絶妙に遠い。




今回は、例年にも増して当方のやる気が無くてですね、殆ど世間話的に回遊していた感じでしょうか。だって、これから投資するのって結構難しいじゃないですか。こう、モチベーションが上がらないんですわ。

IRへの注目度は年々上がっている印象はあります。今回のIRフェア後の参加企業の株価を見ていると同業他社より評価されているように感じました。数年前なんて、IRフェアに参加したのに流動性すら上がらないなんて愚痴、よく聞きましたもん。それと比べたら今は随分注目されていると思います。いいことです。

ということで、雑談程度に回ってきた銘柄を纏めておきます。今回は整形はしないよ。



4980 デクセリアルズ


IR説明会のみ。'15/07上場。電材中心。

のれん代大きい。IFRSへの会計変更について聞いたが上場前に会計を変更することは難しいとの判断。同業他社に4062 イビデン6988 日東電工。中国向け3割。今のところ、景況感の影響はないとの感触。Apple社の影響も受ける。シクリカル性が強くでるのは仕方がないとの判断。

そもそもIR説明会に経営者ではなくIR担当が出てくるあたりでお察し案件。継続してIR活動を続けてもらうよう要望。


2540 養命酒製造


養命酒の製造販売。

養命酒は第二種医薬品としてドラッグストア等で販売されており、知名度が高い。薬膳酒として参入障壁も高い。

  • いい加減、ペットボトルとかで出荷できないんですかね?量多すぎ
    無理。医薬品という性格もあって難しい。

    過去何回か派生商品にチャレンジしていた気はしたが、成功はしていないはず。
  • 中期経営計画では養命酒の伸びが期待出来ないのか?
    愛飲している層の高年齢化を気にしており広告は打っている。養命酒はシェアを低くしない程度で、他の酒類や栄養ドリンクを成長分野としたい。

    過当競争激しい分野で養命酒を活かした商品を出せるのか?という質問に記憶に残った回答は無かった。広告を打つ、他ブランドで出すなどの考えはなさそう。コンビニに置かれているとは言っていたんだがまだ見つからず。正直、あの中計は眉唾。
  • 漢方、生薬の価格高騰の影響はないの?
    特に聞いていない。安定供給のため一部、国内でも生産している。値上げは考えていない。

    4540ツムラの利益減の一つの理由だったので一応聞いてみた。そもそも利益率の高い商品だからね =)。
  • インバウンド対策どうよ?
    特に考えていない。

    海外戦略としてアジア方面に輸出するよりはインバウンド商品として置いてもらったほうがいいんじゃまいか、と聞いてみたんだが特に案があるわけではナサゲ。ドラッグストアの隅に置かれてる程度ではダメで、カブトやら電子ジャーが置かれている横に養命酒があったら受けるんじゃあないかな。
    インバウンド需要があってこその海外戦略であるべきだと思うんだが。
  • 機能性表示食品どうよ?
    特に考えていない。トクホを取れる商品もあるが、種類が多いため特に取得は考えていない。

    納得がいかない。過当競争が激しい分野を成長分野にするなら手段を選ぶべきじゃないと思うのよ。あのドラッグストアの中で生き残るのは並大抵の商品では難しいんじゃまいか。

最近、IR活動が盛んになっていること、実質株式分割により20マソで1単元購入できるようになったことでNISA勢を惹きつけることが出来るようになったあたりで、ようやく成長性に目覚めたかと思ったんだがどうも違うようだ。

スチュワードシップコードで焚き付けられたのかもしれん。

低PBRと収益性の高さには魅力があるものの成長性は今一歩。立ち位置は悪くないだけに勿体無いとは思うんだけどね。


3844 コムチュア


ソフトウェア開発。相変わらず向会長が精力的にIR活動を行ってました。

1Q決算で失望売りっぽい流れで株価をダラダラ下げる展開になってますけど、ソフトウェア業にありがちな研修中の人件費が嵩んでるパターンかと思ってたんだけどやっぱりそうだった。つか新人40名は中小企業ではかなり雇ってる方だ。ブラック企業ではありがちなパターンなんだが、流石に大丈夫だとは思う。途中で辞めていく子が多くなければいいのだが。

後はまあ、向会長やら従業員の方々に託すしか無いわなw





2335 キューブシステム


ソフトウェア下請け。

同業他社は、9692 CEC,、4323 日本システム技術2359 コア9742 アイネス4687 TDCソフトウェアエンジニアリングを想定。二次請けが主なのですが、今までの売上の伸びからすると安定した受注と技術力を持っている企業かと思われます。景気に応じて売上を伸ばせるだけの力はあろうかと思っています。

この銘柄は典型的な下請けでして、「ソフトウェア業、利益率7%の呪縛」にハマってます。

8割方、保守的な受注とのことでしたが、保守サービスというよりは顧客の事業の継続的な受注のようで、こうなると規模の経済性が出ることがなく、売上に応じた人件費が掛かるのでやっぱり利益は伸びない。

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将来的な目標は、利益率10%と言っていたので、どのような計画で利益率を伸ばすつもりなのか聞いたのだが、悩んでいるようだった。

一つに下請けから設計まで手を出して利益率を伸ばすというのがあったのだが、これは多分難しい。今いる人材で、一次がやっている仕事をしようとすると情報と要求される技術が異なる。今までの事業の延長で出来るものではない。そもそも一次がそれを許してはくれないだろう。下請けが長く続くと中途半端な利益に甘んじて新しい分野に手を出すのが難しくなる。既存の人材では難しいのではないか。

今のところ、景気は悪くなく、企業の設備投資は2015~2020年あたりまではマイナンバー関連等で需要はある。が、そこから先が見えない。景気が悪くなると真っ先にソフトウェアへの投資が切られる傾向が強いので、今儲かっている内に経営体力をつけておく必要があるだろう。

クラウド事業で稼いでいる企業をM&Aしてはどうだろう。

クラウドは受け入れが最も早かったIT技術だと思ってる。今後、クラウドで問題が生じたとしてもそれを受け入れ、改善していく覚悟は完了していると思われる。これらの事業で細々と経営している企業に、自社の人材を少しずつ移管し新規事業への体力とノウハウを吸い上げてはどうだろう。これならば成功体験と共に、設計・企画までひと通りこなせる人材を育てることができる。

いずれかのタイミングで利益率10%のための投資を行いたいという希望があるらしく、仮にそうなると教育費や人件費が嵩む年度が出てくるかもしれません。その位、利益率10%って難しいんですよ。一時期流行ったインドや中国へのアウトソーシングも、今では人件費増で難しくなりましたしね。

そんな雑談をしてきました =)。


調剤薬局


調剤薬局は、消費増税で苦しい経営になっているセクターの一つなのです。診察料は内税なのですが、消耗品や設備は消費税分だけ多く支払うことになります。その分のコストを診療報酬や介護報酬で穴埋めできれば問題ないのですが、年々この手の報酬が下げられており、結局、消費税分のコストは病院や調剤薬局が負うしかないのです。


なので今までカツカツの経営をしていた調剤薬局は、経営が苦しくなる傾向になり、水面下では小さな調剤薬局へのM&Aが進んでいたりします。

上記のネタをどう考えているのかIR担当に聞いてみる、というのが今回の主旨 =)。

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9729 トーカイは、東海地方を中心に調剤薬局を展開しています。問題意識はあるものの、全体のポートフォリオの中では調剤薬局は4割程度と他と比べるとやや低く、介護向けサービスと半々という状況。調剤事業を積極的に伸ばすよりはM&Aの機会を狙っている感じでした。病院向けのトータルサービスや介護用品レンタル事業に注力。

同セクターでは利益率が高めなのがお勧めポイント。スチュワードシップコード・ファンドのポートフォリオに組み込まれていたので過去のゴルフ場投資でつめられてるのか聞いたんだけど、状況をよく把握していない様子。奴ら、仕事してんですかねえ。

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4775 総合メディカルは、7割が調剤薬局。DtoDの流れから調剤薬局が強めになっているが、調剤に特化しているわけではない、との認識。とはいえ、経営環境は今後良くなることは考えにくいので、次の柱をどう考えているのか聞きたかったんだが、しっくりくる回答は得られなかった。

IR説明会には社長が登場。IR担当から聞いた噂通りの人でした。大丈夫かとは思うんだけど、セクターとしてマイナスイメージを持たれる可能性は捨てきれない状況かな。

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3360 シップヘルスケアHDは、M&Aに強み。調剤薬局の経営環境が良くないことは認識しており中小企業の調剤薬局を吸収する形で成長していくとのこと。複数の企業を吸収することで大きくなった経緯があるので、今回の東芝の不正会計のような事にはならないのか聞いてみたのですが、人を見て現場の経営者に自治を任せる方法を取っているので問題無いとの認識。経営環境は苦しいと言っても、規模の経済性が発揮できる分野でしてある程度の規模になると収益は安定するんだとか。調剤薬局は売上の1割程度と軽微。

後、後発医薬品のシェアが伸びることで利ざやが稼げなくなって利益が減るという懸念もあるそうな。国策だしね。

社長自ら説明を行っていて、直接色々聞けてよかった。自信に満ち溢れていいる感じの経営者でしたね。

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経営スタイルはいずれの銘柄も異なるのですが、皆、使命感を持って経営しており割と嫌いではないセクターだったりします =)。


3198 SFPダイニング


磯丸水産等の運営。

月次の開示を要求したが、親会社の3387 クリエイト・レストランツ HDの決算期とズレているため、開示を控えているのだとか。

納得行かない。


6457 グローリー


紙幣処理機の開発。シェアは高い。

カジノ銘柄として取り上げられるが、初年度の影響は5~10億円程度とみている。とはいえこの分野で遅れを取るわけにも行かないので法令が成立したら頑張る。主要顧客の地銀やパチンコの衰退について聞いてみたが影響はありそうな感じ。成長は海外のアジアやアフリカ。

中期経営計画の目標値が弱いのはどうよ?と言ってみてもどうなんですかねえ、とか返ってこない。当たり前か。

直近の第三者割当は、自社株買いで仕入れた株を新株予約権に割り当てるための契約。増資に近いといえば近いんだが悪い話ではナサゲ。


3692 FFRI


今年上場のセキュリティ屋。

個人投資家がワラワラと集まってはいるものの株価の質問が殆ど。分割しないとNISAで買えないじゃないか、と声を荒立てる人がいたが、どう見てもNISAの事を考えている感じには見えなかった。

今後は法人向けより個人向けに注力していく予定とのこと。

ヒューリスティック技術の優位性を語っていたが、比較対象がないと技術優位性を理解することは難しいのではないか。数多のウィルス対策ソフトの比較があるので、その手の分野の人に検証してもらったらどうかとは言ってみたものの、未知の攻撃を作ることは出来ないと消極的。

第三者の人に擬似的に攻撃してもらえばいいんじゃないかとは言っておいた。ヒューリスティック技術自体はオンリーワンではなかとですよ。

個人向けにヒューリスティック技術が必要なのかもやや疑問。変な話、ゲームとかで誤爆しそうだし、そうなると使い勝手が悪くなりそうだ。誤爆かどうかは結局のところシェア次第でして、高いシェアを持っているセキュリティ対策ソフトは、どこのソフトウェアベンダーも確認してくれるのですよ。新参者はこの辺りが厳しい。


6636 SOL Holdings




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