2019年1月21日月曜日

9551 メタウォーター - 野村IRフェア2019メモ

IRフェアまとめページ

9551 メタウォーター


メタウォーターは、官公庁から上下水道設備を請け負っている企業です。日本ガイシと富士電機の水部門を合併、'14/12上場。四季報の同業他社に前沢工業[6489]オルガノ[6368]水道機工[6403]


  • 水道事業の水道法改正で何か変わるん?
    大きくは変わらない。既に管理の民営化は進んでいる。自治体の経営・計画・管理はそのまま維持するのは変わらず、民間は支援に留まる。法改正により複数の自治体にまたがった運用(広域化)が容易になり、さらなるコストカットが可能になる。

    現時点では、自治体が各々に管理するためだけに最低限の人材確保が必要。自治体で共用すればいいんだけどなかなか難しい様子。
  • メイン顧客は誰?決定権は?
    自治体がメイン。決定権は議会。自治体の横並び感が強く、民間受託での成功例が増えてくると飛躍的に増えてくるかもしれない。

    政権によって決まりやすいところとそうでもないところがありそう。
  • 同業他社は?
    JFEエンジニア、非上場で水ing。機械あんら月島機械、明電舎あたりが競合になる。部分的に競合するが、設計→製造→運用を一手に引き受けることができるのが強み。納入できるとそのまま運用まで任せられるケースがほとんど。

    海外メンテ大手の影響を聞いたが、入札でも実績を重要視することが多く、現時点では脅威という認識はなさそう。「官は割に合わないんですよ」というのが記憶に強く、メモが残ってた。
  • '16/03期に営業利益を落とした理由は?
    受注の超長期化による。10~15年規模の受注を受けたが最初の2~3年は設計が主であり、売上への計上が少ない。4~5年目の機械導入あたりで売上計上が重なり、利益が見える形になった。

    これ結構なリスクよね。長期の受注、つまり設計から運用までのトータルでの受注は、この企業にとって望ましいことなんだけど、見栄えのP/Lを落とすことになりかねず、ちゃんと説明しないと株価下落要因になりそう。
    PPP(公民連携)の受注期間を表記したほうがいいんじゃまいか、とは言っておいた。
  • 下水道と上水道、受注が多いのは?
    上水道。下水道は老朽化しても結構、使い続けることが多いようだ。上水道はそうもいかない。
  • 水道法改正で値上げがあるんじゃまいかって話が出てくるんだけど?
    今までの公民連携で6~20%のコストダウンを実現している。水道法改正による広域化では更に30%のコストダウンが期待できる。
    経営・計画・管理は自治体のまま。従来の受託範囲が増えたと思っていただきたい。

    既に民営化は進んでいて、今回の法改正では広域化、つまり自治体を超えて受託できるようになった、というのが実際のところ。自治体の運用コストが高くなりがちなのは、様々な自治体サービスで言われていることなので民営化のメリットは高いとみてます。
    つか値上げしなければ運用継続が難しいところの受注を受けるとは思えないんだよね。民間受託でメリットのある自治体は結構あるはず。
    ちなみに上水道は2000~3000程度の自治体が運営しているんだそうな。
  • 親会社である日本ガイシ(28.9%)と富士電機(28.9%)の資本関係どうよ?
    売却は打診している。既に親会社の人材は少なくなっており、6割はメタウォーターになった時の社員で占めている。

    まあ無理だよねw。

実は去年、株主総会に出席した企業なのよね。シャンシャン総会になりそうだったのでIR活動を積極的に行ってくれって株主質問をしたんだけどそれが理由で今回のIRフェア参加に繋がったのなら嬉しい。

今回、個人投資家向けに作られた資料がよく出来ていて、はよ公開してほしいんだけどなかなか公開されないねえ。

33業種セクターでいうとメタウォーターは「電気・ガス業」になる、というのも興味深い。水設備がメインなのにね。ともあれ機関投資家好みなセクターですし、値動きは緩やかな傾向が強いとみています。成長性はPPP(公民連携)で、目先のP/Lで下落するようなら受注状況を調べてみる、というのもアリかと。

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