2013年9月1日日曜日

1605国際石油開発帝石 - 日経IRフェア2013

1605 国際石油開発帝石

天然ガス・原油の利権への投資会社。政府が黄金株を所有している国策企業。

  • 相変わらず国が優先株持ってんの?(増資したのに)
    1株だけ保有している。低PBRで落ち着いている要因かもしれない。優先株が無いと外資から買収の憂き目にさらされ、今まで保有した権利が切り売りされてしまう危険性がある。

    投資家目線からすれば外資買収は「どうぞどうぞ」だとは思うが、やはりこの辺は国策企業ゆえんだろう。仕方ないね。
  • 今期、利益が出てないようなんだけど?
    2011年、2012年は権利の売却益で特益が出た関係上、通常より多く純利益を出した。今期はそれが無い分、利益が減ってしまった。今の実力相当の利益になっている。
  • 業績は原油価格連動?
    影響は大きい。今期はブレント油価$100.8で計算している。ざっくり$70で10%、$100で15%の利益率(純利益率の間違いかも)になるのではないか。

    WTIではなくブレント油価が軸になったあたり時代の移り変わりを感じます。
  • シリア情勢どうよ?
    直接的な影響は少ない。利権の多くはインドネシア、オーストラリア中心で中東近郊はごく一部となっている。シリア情勢による原油価格が高止まりの影響は受けている。

    直接言ってなかったけどシリア情勢はマイナスよりプラスの方が多そうな雰囲気を醸し出してた。
  • シェールガスどうよ?
    カナダにシェールガスの利権を持っている。シェールガスが活況になり価格は安くなっているがコストは結構掛かるのが特徴。特に内陸部にシェールガスの溜まりがあるのでそれを輸送するのにも随分コストが掛かる。

    バフェットが鉄道に投資した意味がなんとなく分かった気がした =)
  • 原発停止の影響はどうよ?
    原発停止により重油の消費量が3倍に増えた。火力発電所の許容量の限界近いのでこれ以上、飛躍的に増えることは難しいのではないか。仮に再稼働を始めたらまず始めに重油の消費量が減っていくに違いない。

    火力発電所の強化や原発の長期停止を織り込んだ投資はしているのかとかそれとなく聞いたんだが物凄い駆け足で数値を出されて書き留める時間もなくちょっと残念なことをした。興味深い話題だったとは思うんだが。天然ガスと重油の消費量の関係とか色々言ってた記憶はあるんだがなあ。
  • ロシアどうよ?
    西欧と原油価格でもめている状況は変わらず。ロシアの動向からすると今後は韓国・中国・日本などを相手に商売をしたい様子だ。サハリンとか近いし。

    影響聞くの忘れたorz。だって説明が早いんだもん。
  • イクシスかわいいよイクシス
    イクシスLNGプロジェクトは、西オーストラリア沖合のLNGプロジェクト。現在開発中だが本格活動すれば原油価格30ドルでも利益が出る計算になっている期待のプロジェクト。他にもインドネシア沖合のアバディLNGプロジェクトも期待している。2018年から徐々に立ち上がってくる予定。
  • 配当性向低くね?
    現状では20%程度を目安としている。イクシスが立ち上がれば状況は変わる可能性が高い。
  • 株式分割するよ!
    9/30に分割予定。実質4分割になりより買い求めしやすい価格帯(10万円)になる。

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株価は、2010/08の増資の呪いが未だに続いているようで =)。

シェールガス革命もあって本来ならもっと低い価格で原油が取引されているはずなんだが、シリア情勢等の影響で原油価格が高止まりしてる状況。シェールガスの恩恵を受けているのは主に米国であることを考えると、シリア情勢ネタは案外長引く可能性が高いんじゃないかと思ってきた。

奴らの国策に合ってるしね。

コモディティーの高騰は新興国に悪い影響を及ぼす訳で、これはこれで色々考えないといけないのかも。

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ちなみに石油関連については「「ガソリン」本当の値段」という書籍をお勧めしてる。5年前の書籍なのでやや現状とは異なる話題もあるのですが、原油の特性やら価格の決まり方等は役に立つ知識になろうかと思う。

シェールガスという新しい要因とWTIの低迷あたりを織り込んだ新書書いてくんないかなあ。


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原油のサンプル
採る場所によって原油の質が違うんだと

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