2018年12月22日土曜日

【株主総会メモ】3687 フィックスターズ (18.12.13開催)

株主総会メモまとめ




フィックスターズ[3687]の株主総会に参加してきました。今回が初めてになります。

目的は、経営陣の顔ぶれを見ておきたいというのがありました。以前、IRで聞いた感じではイメージは付いていたのですけれども。というか丁度、時間が空いていたってのが一番大きかったかも。

ただし一抹の不安もありました。

小売やサービス業ですと日々触れ合うビジネスなのでイメージが付きやすいのですが、BtoBであることが多い製造業やソフトウェア業は、そもそもどう対応していいものやらという投資家が多く、シャンシャン総会になりやすい傾向があります。

この不安は半分当たりましたorz

場所は、ゲートシティ大崎。JR大崎駅から距離が近く、雨に降られても大丈夫なので便利なのですが、同様の建物が多く見つけるのが難しいんですよね。株主総会としてよく利用される施設なので一度行けば迷子になることは無いと思うんですが、初見だと厳しいかも。早めに現場に向かうことをおすすめします。

参加者は、200人規模の会場で80人と想定していたより参加人数は多かったです。背広は少なめ、シニア勢が大半を占めていました。女性チラホラ。株主総会後に会社説明会もあり参加しやすい環境ですが、前知識が無いと何を言ってるのか分からないのが辛いところかもしれません。

質疑応答、会社説明会の内容は以下の通り。

  • SHIFT社との協業、進捗どうよ?つかどんなサービスを提供するの?
    今期中には立ち上げたい。SaaS型のサービスを開発中。ソースコードやコメントを分析し、生産性を数値化・測定し提供する。このサービスではAIを活用する。

    静的デバッグツールをイメージしていたんだが違ったようだ。ただコードから生産性を測定なんてできるんだろうかとは思った。VTuneのように実際に実行してボトルネックを探る手法ではないようだし、SaaSでは無理だろう。
    現場に受け入れられるかは実際のパフォーマンスを見ないと分からないかな。営業はSHIFT社がメインになるのだろう。
  • ストック型のビジネス展開どうよ?
    SaaS型ビジネスに注力したい。ライブラリ販売やライセンス販売は優先順位低い。受託開発からの脱却を目指す。

    ライセンス販売は興味ナサゲなのは興味深い。営業に人員を割くことはしたくないのだろう。
  • 利益率どうよ?
    人月からの脱皮を目指して投資を行っている。
  • 営業どうよ?
    営業は社員1人で、殆どは既存のリピーター。開発力の強さが影響。
  • 米中貿易戦争の影響どうよ?
    ビザが下りにくくなっている。業績に直結するわけではない。

    あまり報道されていないが影響は多方面に広がっているのを感じた。


  • 従業員に外国人はどの程度いるのか?
    比率でいうと5~10%程度。
  • 社内教育は間に合うのか?どっかから引っこ抜いた方が早いのでは?
    エンジニア確保は頑張っている。

    メルカリのインド人引き抜きを気にしていた様子。メルカリは国際的なソフトウェア開発なので英語が堪能で優秀な学生が多いインド人に目をつけるというのは分かるのですよ。フィックスターズの場合、UIや国際化は手がけていない分野なはずなので外国人採用を積極的に行う必要性は無いと思うんですよ。つか人事担当、4人しかいないんですから海外まで採用とか無理でしょ。
  • エンジニア、本当に優秀なの?
    スーパーコンピューター「京」の開発に関わっている開発者がいる。ハードウェアに強みを持っている。

    属人性が強い話なので利点なんじゃろか、とは思った。優秀なエンジニア、世界的なプロジェクトには優秀な人材が集まってくる、というか開発者ってこいうの好きなのよ =)
  • 離職率どうよ?
    10%程度。

    この業界では優秀でしょう。
  • 離職対策どうよ?
    職場環境を良くしている。技術支援を行っている。従業員も株主になるよう支援も行っている。
  • ドクターの初任給と採用率どうよ?
    従業員以外にも博士も初任給をUpしている。博士は10%程度採用している。

  • 株主総会に来た投資家、ジジババばっかやないかい!
    BtoBなので地味なのかもしれない。IR活動頑張る。
  • 社長に元気がないのでは?
    元気ですよ。

    多分、性格的なものだとは思う。落ち着いてる印象は強かった。エンジニア経験有りというのも納得。
  • 社長にソフトウェアの理解力はあるのか?
    エンジニアは10年やっていた。知識はある。
  • 株価どうよ?
    業績頑張る。
  • 株式分割どうよ?5分割はやりすぎでは?
    流動性の向上を狙った。株主数は増えた。

    株式分割の質問は多かったですね。株式分割は瞬間は株価が上がるんですが、長期的には値持ちが悪くなり投機家に嫌われる傾向があります。経営者はこの理屈が分かっていないようでした。株主数を増やしたかったようなのでこれは目的通りなわけで、投機家に忖度しろと言われてもそりゃピンとこないよね。
  • 自社株買いどうよ?
    現在、自社株買い中。

10時開会 → 10:25質疑応答 → 11:00閉会後、会社説明会 → 12時頃終了。オミヤなし。

--

おじいちゃんたちの質問の半分くらいは株価への不満でした。IR文学を発揮すれば株価が高騰すると思ってるらしく、その手のネタを聞き出そうと必死のようでした。

質疑応答に「ヤフー掲示板でしか御社の情報を入手できない」という話を聞いて、当方、若干ピキッときた次第。流石にあっこの掲示板よりは俺のほうがよく纏まってると自負してますよええ。このサイトを見つけられない無能さにはお手上げだけど何がご不満なんだろ。買い煽りがないと売買できない人たちのかな?

過去の記事は以下の通り。


分かった、必要なのはこれか。


おじいちゃん向けフィックスターズ投資攻略


Q. 量子コンピューターならここだって証券会社に聞いたんじゃが?

A. 実用化、収益化には時間が掛かります。現段階では研究請負でチップが稼げる程度です

残念ながら量子コンピューターはハードウェアのパフォーマンスが足りず、実用化には耐えません。ハードウェアの技術革新が必要不可欠です。何時、どのタイミングで実用化に向けたハードウェアが出てくるかは不明です。来年かもしれませんし10年後かもしれません。

一方でフィックスターズは、量子コンピューター上で動作するソフトウェアを開発する企業です。実用化が近くなれば飛躍的に仕事は増えるはずですが、多大な業績向上が期待できるかというとそうでもありません。これはソフトウェア下請けの労働集約型のビジネスに起因します。売上を上げるためには開発者を多く雇う必要があり、それは人数に比例します。未踏の分野ですので、試行錯誤で時間も失うでしょう。

投資家がまず気にするべきは社員数の増加になります。現時点では上手く立ち回っているようにみえます。


Q. 自動運転ならここだってTwitterでみたんじゃが?

A. 自動運転開発に寄与することは多いですが飛躍的に利益に貢献するのは難しいでしょう

理由は上記の量子コンピューターと同じです。

例えば自動運転に関するハードウェアを独自に開発・販売する場合なら、利益への貢献は高くなります。が、現段階ですと自動運転に関わる開発のお手伝いをしているに過ぎないので、開発した成果物に対しての売上とは無縁です。またこの開発で得た技術は、他に流用されないよう契約を結ぶのが一般的です(NDA契約)。

いいですか?

ソフトウェア屋は他人の生産性を向上することはできても自分の生産性は上げにくいんです。それはソフトウェアは人でしか開発できないから。機械が代替することができないんです。


Q. じゃあフィックスターズの投資魅力って何よ?

A. 高い技術力に基づいた高い利益率とSaaS型ビジネス展開に期待しましょう

高い技術力というか過去、優秀な組込屋さんは多く存在していたんですよ。それがWindowsやスマホの発展により、結果として既存ビジネスが追いやられたのではないかと見ています。なので高い技術力というよりは失われた技術力として残存者利益の形でビジネスになったのがフィックスターズなんだろうな、と。

おじいちゃんには分かりにくいか。ソフトウェア下請けにもかかわらず利益率が高いのは特筆するべきことでしょう。これについては雑多なQ&Aコーナー(随時更新)でも読んでちょうだい。

これからの世の中に必要とされている最新技術の最先端に立っているのも魅力でしょう。前期はスポット案件として、AIを用いた医用画像処理を行うハードウェアが好調だったとのこと。この処理はリアルタイム性が重要で専用のハードウェアが必要になります。またハードウェアに乗せるためのソフトウェアも開発しています。ハードもソフトも扱えるアドバンテージは極めて高いと感じています。

今後の相場のテーマとしてエッジ・コンピューティングが注目されるかもしれません。この技術は情報処理のリアルタイム性が重要になります。フィックスターズが得意とする分野です。いずれ大きなビジネスになる暁には、自社で製品を出してほしいですよね。

SaaS(Software as a Service)は、今流行りのサブスクリプション型ビジネスになります。今まで注力していなかった分野のようですがようやくやる気を出したようで何よりでしょう。

ソフトウェア下請けの最大のリスクは不況による経費削減です。自社で独立した仕事を持ち合わせていないと景況感に収入が左右されやすくなります。SaaSサービスへの移行は安定収入を目論んでのことでしょう。

ここは是非頑張って欲しいところです。

0 件のコメント:

コメントを投稿