2018年12月24日月曜日

今年1年間の本欄を振り返る - '18/11の「担当ファンドマネージャーの見方」

大和住銀日本小型株ファンドまとめページ


<今年1年間の本欄を振り返る>

当ファンドにとって、今年の株式市場は非常に厳しいものでした。トランプ米国大統領の政策などによって世界景気の先行きに対する不安感が増幅され、グローバル関連銘柄を中心に現在の利益水準に対する信頼感が失われて、PER(株価収益率)が効かない状況となってしまったためです。以下に示すように、本欄で紹介した企業は内需型の割安銘柄が多いのですが、それでも全般的に苦戦しています(月は資料作成月、記号は紹介後の株価変動を○△×の三段階で自己評価したものです)。

1月 <低価格は正義> プラッツ(7813)…△
2月 <中堅建設会社でも海外展開> 大成温調(1904)…△
3月 <建設業界の人手不足に対する一つの解答> 三協フロンテア(9639)…○
4月 <とっても地味なイノベーション> 信和(3447)…△
5月 <販売促進の手法は無限> 日宣(6543)…△
6月 <愛玩用ロボットを売れる会社> ベネフィットジャパン(3934)…×
7月 <地味な事業でも技術は進歩している> ナトコ(4627)…×
8月 <半導体関連銘柄に対する考え方> イハラサイエンス(5999)…×
9月 <タイ子会社の収益環境が改善> ヨシタケ(6488)…△
10月 <地味な技術も伸びています> 朝日ラバー(5162)…△
11月 <広告先行型ビジネスモデルへの懸念> プリントネット(7805)…×

今後の見通しに記したように、現在の悲観は過度で一面的に過ぎると判断しています。来年こそは、地味な割安株が見直される展開を予想しています。

今年1年の比較チャートは以下の通り。


今年は厳しかったようですね。特に後半はなかなかリバらないのがみてとれます。

今年は特に製造業でもっぱら機械セクター、不動産セクターが売り込まれた印象があります。年後半から注目され始めた米中貿易戦争の影響がじわりとみえはじめたのを察知したのかもしれません。バリュー株の多くは製造業や不動産セクターに偏るので、ファンドが下落傾向になったのは仕方のないことかもしれません。

このファンドの特徴として、売買回転率が低いというのがあります。つまり保有後は持ったまま株価の上昇を待つ、昔ながらのストロングスタイル(?)ですので相場の影響を受けてしまいます。

常に良い状態を続けるのは至難の技ですが、銘柄選択に間違いはなかったと感じています。

0 件のコメント:

コメントを投稿