2015年12月5日土曜日

1736 オーテック、7920 三浦印刷 - 今日の決算説明会さん

決算説明会(@gantky1)さん、まとめページ

1736 オーテック


オーテックは、空調工事の二次下請けと建材販売を行っている企業です。四季報の同業他社に1723 日本電技9960 東テク7570 橋本総業





空調工事がメインですね。注目するべきは受注方式です。

二次下請けの特徴なのですが受注は入札ではなく、一次下請けからの特命受注になります。入札は、多くの企業と競合するので競争が激化すると赤字で請け負うことになる場合もあるのですが、特命受注は、直接、仕事を請け負う契約なので競争に巻き込まれません。


2014年の有価証券報告書より。殆どが特命受注なのが分かります。受注先はアズビル以外に1979 大気社1969 高砂熱学工業1982 日比谷総合設備と大手の1次空調工事企業が並んでいます。

特命受注故に、受注交渉がしにくいのかもしれません。

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


素晴らしい =)。

売掛金の比率が高いのですが、これはちょっとしたマジックがあります。空調工事は受注してから半年~1年程度で工事が完了します。工事が完成するまで全く売上が計上できない、というのは不自然ということで、会計のルールには工事進行基準というのがあります。ざっくり言うと工事が半分終了したら売上も半分計上していいよ、というルールです。

不正会計でお馴染みの東芝が使った会計マジックです =)。

ただし東芝と同じインチキをしているかということですと、多分それは大丈夫でしょう。東芝ほど工期が長くないというのもあるのですが、それ以上に流動負債の未完工事受入金に注目されたい。これはどんな負債かというと、工事の前受金です。工事が終了するとこの負債は消えます。前受金が貰えると資金繰りに困ることがないんですよ。キャッシュフローがプラスに推移しているところからも、資金繰りに困ってはいないことが分かります。

ズルする必要なんて全然無いんですよ =)。

だから建設業セクターなのにこんなに綺麗なB/Sが保てるんですよ。

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IR情報の2Q決算説明会資料は悪く無いですね。

  • グラフを多用しましよう
    詳細な数値はAppendixに回しましょう。数値で記載するとパッと見のイメージが付きません。業界のことが分かっていない人でもインパクトのある資料を作るのがコツです。グラフ一つでイメージが全然違います。
  • 事業環境を示すための資料を出しましょう
    統計から引用すると事業環境が分かりやすいかと思います。
  • B/Sの説明が手抜きです
    C/FよりB/Sに手を入れたほうがいいと思います。

決算説明資料は、おカネを使わず企業価値を向上させる、実に安価な施策です。工夫を惜しむなかれ。

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纏めると、キャッシュカウ銘柄としてはかなり優秀です。

惜しむべきは配当性向が20%以下と実にケチくさいところでして、それなら日本電技の方がずっとイイってことでNISAに組み入れています。いずれキッカケがアレば日本電技の説明もしたいところなんだが、まあ酷い投資法ですよ =)。

ちなみにバリュー投資家にはお馴染みの「BBHフォー・フィデリティー・ロープライスストック」という大株主なのですが、これは米国フィデリティ証券の年金運用ファンドのようです。フィデリティと言っても色んな属性があるのですが、BBHは比較的長く保有してくれる傾向があるので、大量売却による需給の悪化は気にする必要はないかと思われます。

大株主にBBHがいると、そりゃそうですよねーって気分になります。バリュー信者御用達ファンドです。


7920 三浦印刷


三浦印刷は、商業印刷を行っている企業です。四季報の同業他社に7850 総合商研7863 平賀7875 竹田印刷





売上高の9割は印刷業ですが営業利益の半分は駐車場・不動産賃貸が占めています。2Q決算をみると確かに粗利、販管費共に改善しているのが分かります。不動産が含まれているので一概にはいえませんが、販管費の削減の効果は人件費削減によるものでしょう。

従業員376名で平均年齢43.4歳、平均年収507万円。同業他社と比べると老齢化が進んでいるのと、年収が高止まりしているあたりが気になります。1人あたりに売上高に差はなさそうです。若返りによる人件費削減を目指すべきなのでしょうが、印刷業自体、斜陽産業に見られているので難しいかもしれません。

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いつものB/Sの確認。GMOクリック証券の財務分析より。


マネーゲーム財テクに失敗してる感が半端ないですね。

『投資その他の資産』を精査して見る必要があるかもしれませんね。四季報に持合株式の解消について記載があるので多分、同業の持ち合いでしょうね。

有価証券報告書で入手できる一番古いのが2011年でした。その時の投資有価証券の状況をみたら理想通りだったのでご紹介。


うん、グローバル・ソブリン・オープンとか買ってるのね、少額だけど。2006年まで遡ってみたいですね、どんなクソファンドを掴んでたんでしょう。リーマン・ショックで会社を傾けるにしろ、財テクでの失敗というのはテンション下がりますわ。

2014年度の投資有価証券の状況は以下のとおり。


これ純投資目的じゃ、ないんだぜ?

色々納得行かないですし、多分、ファンドの皆さんも同じ思いでしょうから、近い内に自称持合い株は解消されるとは思います。

(追記:15.12.03)

2006年~2009年に保有していた投資信託の情報を頂いたので追記しました。ありがとうございます。


やっぱり質の高い資産運用には見えませんね。

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決算説明会資料ですが色々頑張った方がイイかもしれません。

  • 今期のトピックを頭に持って行きましょう
    話が長いと投資家に嫌われます。
  • 売上、利益は数値よりもグラフを多用しましょう
    数値よりもグラフの方が見やすいです。色の使い方が悪いのか数字も見難いです。
  • 会社概要・経営理念はAppendixに持って行きましょう
    社内教育にお使いください。投資家はほぼ興味が無いです。
  • 事業環境を説明しましょう
    事業環境は投資にとって重要な情報です。

過去のIRニュースが見れないのも地味に嫌ですね。アスパラントグループの出資関連のIRを見たいんですよ。後、組織を弄りたがるのも嫌な傾向ですね。これ現場のテンション下がりますよ。

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纏めると、含み資産銘柄なんでしょうか、現段階では大きな魅力は感じません。

決算説明会への参加は続けたほうが良いかと思われます。せっかく上場しているのですから、多くの人の意見を聞くというのもゴーイング・コンサーンにとっては重要な事です。

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