2015年12月20日日曜日

今年1年間の本欄を振り返る - '15/11の「担当ファンドマネージャーの見方」

大和住銀日本小型株ファンドまとめページ

<今年1年間の本欄を振り返る>
2015年前半は内需型の大型株が市場を牽引し、後半は小型株のうち成長イメージの強い銘柄が上昇する相場となりました。小型割安株への投資に徹している当ファンドにとっては成果を出しにくい1年間で、以下に挙げた、当欄で紹介し実際に投資した銘柄についても、顕著な成果はあまり上げられませんでした(月は2015年に作成した月、記号は紹介後の株価変動をもとに、四段階で自己評価したものです)。

1月 <今年一番注目している業種は?> OATアグリオ(4979)…◎
2月 <我が道を行く工作機械メーカー> 太陽工機(6164)…◎
3月 <日本で作り続けるべき物とは> 萩原工業(7856)…△
4月 <軟着陸は難しい> オーデリック(6889)…○
5月 <トヨタの海外販売を支える企業> シイエム・シイ(2185)…×
6月 <結局最後は人> PALTEK(7587)…△
7月 <逆境の中で収益体質を強化> 寺崎電気産業(6637)…×
8月 <ニッチ分野でも進むLED化> シーシーエス(6669)…×
9月 <作るだけの時代から壊す時代へ> 東京ボード工業(7815)…△
10月<企業の発展段階に対応した社長交代> スター・マイカ(3230)…△
11月<息の長い研究開発> トリケミカル研究所(4369)…○

しかし、まだ投資成果をあげていない銘柄の中にも、保守的過ぎる会社予想などのために実態を評価されていない銘柄が多く存在すると考えています。小型割安株をきちんと評価する流れが来れば、株価上昇の公算が高いと考えています。

去年の振り返りと比べると年後半は上手く行かなかったようです。

今期は特に財務バリュー銘柄が評価されなかったように感じています。アベノミクス効果の高揚感がまだ残っている感じで相場が動いていたのではないでしょうか。先週の日銀会合では、現状維持の金融緩和に留まったことで、アベノミクス相場の終焉を感じました。成長株の評価も変わっていくかもしれませんね =)


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農薬関連銘柄は、各社、業績がマチマチでした。原油安による影響で少なくとも利益は確保できるものかと思っていたのですが、どうもそう簡単なものではないようです。残念ながら私が持っていた4997 日本農薬は4Q決算後の業績予想で失望されたのか株価を大きく落としてしまいました。4952 SDS バイオテックは、四季報株主欄で見る大個人投資家(2015秋)で保有している投資家が多くて興味深いところですね。TPPと絡めていずれいじられるセクターのような気はしています。

6164 太陽工機は、受注状況を好感されてか株価も堅調のようです。工作機械は受注状況に注意しながらポジションを取ったほうがいいでしょうね。

7856 萩原工業は、割安放置銘柄で今期でようやく評価されたということになるんでしょうか。この手の銘柄はいつ評価されるのか読めないのが難点ですが、下値は固いので長期保有に向いています。もう少し配当性向を高めにしてもいいとは思うんですけどね。

6889 オーデリックは、少し前まで低迷していたのですが、LED特需の噂で随分評価されました。結局、ニュースはガセだったのですが株価は左程下がらず現状維持を続けているようです。

2185 シイエム・シイは、4Q決算後の業績予想の低さで株価を下げています。

7587 PALTEKは、直近の株価推移は悪くないように感じています。少なくとも3Q決算のP/Lは良さそうに見えましたし。

6637 寺崎電気産業は、特別利益の上方修正があったものの、強いシクリカル性を嫌われているのか直近の株価は下落気味のようです。原油安による取引先不安もあるのかもしれませんね。割と勿体無い感じなのですが、1年を通じてずっと下げ続けている状況ですので、外部環境の状況がよくならない限り、株価の低迷は続きそうです。

6669 シーシーエスは、一度、LED関連銘柄としてオーデリックと共に評価されたのですが、その後、勇み足であることが認識され、元の株価に戻っています。業績予想からしてみても今期はビミョーかもしれません。

1433 ベステラ、6294 オカダアイヨン、7815 東京ボード工業は、今は落ち着いていますが、取り上げた当初のベステラは特に凄かったですね。東京ボード工業は、業績悪化と減配で株価を下げています。しばらくは辛いでしょうね。

3230 スター・マイカは、可もなく不可もなく。先週(12/18)に上方修正&増配を発表しています。悪くない発表なのに株価を下げる傾向があるのでホント、勘弁して貰えないでしょうかね。4Q決算待ち。

4369 トリケミカル研究所は、直近の決算を素直に好感されているようです。もう少し状況を見たい所でしょう。


こんなとこ。

  • http://www.daiwasbi.co.jp/fund/pdf/0841/0841.pdf

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